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とんかつ通信(不定期刊行物) 第18号

編集・発行すずや店主(軽薄?敬白?)

<はじめに>

皆様こんにちは。久しぶりの"通信"発刊となりました。本来ならば「爽やかな新緑の季節・・・」とでも晴れやかに書き出したい所ですが、例え天気が晴れていても、気候もご時世もどこかに翳(かげ)りが隠されているような、そんな今日この頃でありませんか??
 ともあれ本日も数ある飲食店の中から、私ども「すずや」をお選びくださり本当にありがとうございました。心から厚く御礼申し上げます。今後もご来店戴いた全てのお客様にご満足いただける事を目標に頑張って参りたいと思います。至らぬ点、ご要望等をお気軽にお聞かせ下さいませ。アンケート葉書もご用意しております。どうぞよろしくお願い致します。

<最近考えること>

1.世界中で戦争・紛争が絶えません、「争いごとは減っていくのか?」

昔読んだ何かの本に、ビックバン=宇宙の誕生の事や、今でも果てしなく膨張を続ける銀河系宇宙の事、あるいは地球誕生、そして生命の誕生、生物の進化、「人間」の登場等々長い歴史が辿られていて最後に「・・・よって万物全ての物は生成発展する、と考えられる。」と、書いてありました。
 これを読んで単純に納得し、(戦後生まれということもあったのか)更に高度成長の時代も経験していたので「社会はだんだんと良くなっていく、そして将来人間も人類も更に進化して行き、より良い世の中になっていくのだろうな」と、楽観的に人生や人類の未来も考えていました。
 ところがこの数年の世相や世界情勢を見ていると、確かに科学、文明は進んでいるとも言えるのですが「果たして人類は進化しているのか」「世界は平和に向かっているのか」「むしろ後退して破局に向かっているのでは??」等と思えるような対立や戦争の話題が絶えることなく、逆に増えてきている様な気さえしています。

2.なぜ争いが起こるのか?お互いを受容出来ない「原理主義」はキリスト教も同じ

「イスラム原理主義」という言葉を聞いて「原理主義」の意味を調べてみました。
 別にイスラムに限らず要するに宗教の教義などを「文字通り」「信じること」であるようで、つまりすごく純粋な思想であると思います。しかしその反面、自分の信ずるもの以外は全て信じないわけですから同時に凄く排他的になる危険性もあるのです。
 多神教(原理主義と違い他の神の存在を受容できる)で、世間からは「玉虫色」「弱腰外交」等と非難され、更に外国人からは「自己主張が苦手」「何を考えているのかよくわからない」等と言われる日本、日本人、考えようによってはこれこそ今後の世界平和に役立てるのかもしれません???

3.各国のリーダーに世界平和を唱える人がいない? 既に「対立」が前提になっている。

今の話に関係したことですが、これだけ広い世界でも、真に「世界平和」を願う声はTV・マスコミを見ている限りでは滅多にお目にかかることがありません(見る立場によっては「国連」も西側で、例えローマ法王でもやはりキリスト教の看板を背負っていると見られてしまいます)。
 まして、世界中の多くの国々の政治的リーダーに至っては、例え心で和解や平和を願ったとしても大国への配慮から「わが国は××を支持する」等と、旗色を鮮明に主張しなければなりません。そしてその結果、味方を作りますが、同時に敵も作っていってしまうのです。
 NGOの方ではないですが、体を張って真摯に「人類融合」「世界平和」を叫んでいる人達の声や行動こそ、世界を平和に導く可能性に溢れているのだと思います。

<商業立地の潮流・食の潮流>
〜「芋」バブル?年率30%増!"第三焼酎ブーム"の陰に〜

五月の連休明け、幻の焼酎といわれる「森伊蔵(もりいぞう)」をインターネットのオークション販売で、他社の焼酎に偽のラベルを貼って販売した大阪の自営業者他三名が逮捕されました。

 おそらく3年前ならば普通の値段(一本3,465円)で細々と売られていた「知る人ぞ知る」、鹿児島県垂水市の「森伊蔵酒造」製造のこの芋焼酎は、最近ではオークションで何と6万の値を付けたとの噂もあります。
 今では首都圏の地酒屋さんでも店頭では見かける事が出来なくなってしまいました。むやみに販売すると次々に転売され、結局最終的に飲む人がボラれる事になるからです。
(例え蔵元との厚い信頼関係で通常の仕入れ取引が出来ていても、店のご主人は店頭には一度も品を並べません。もし一元のお客さんに聞かれれば「ありません」「いつ入荷するか判りません」と答えます。本意ではないのでしょうが、混乱は必至で犯罪にまでつながる恐れがあるからです)
 飲食店にしても仕入れる為にはまず長年の信用が大前提となります。仮に専門の問屋さんからの仕入れる場合には通常の価格で仕入れることはまず不可能で、必ずプレミアムが付いてしまいます。これは決して「森伊蔵」に限った事ではありません。
 ご存じのように他にも「魔王」、「佐藤」、「村尾」、「伊佐美」等「芋」のブランド焼酎を筆頭に「米」も「麦」も「黒糖」も、最近では「泡盛」まで希少性のある「うまい」焼酎は全て酒屋さんから姿を消してしまいました。まさに「幻」となったのです。
 産地鹿児島での原料「サツマイモ」の不作、女性への浸透、健康ブームと相まって、今や芋焼酎バブルは最高潮、価格がいくらかは二の次となり、その存在を目にすることすら困難な状況になってしまいそう・。いつかどこかで来た道では?

 

<とんかつやが選んだとんかつや>
〜特別な塩で食べる黒豚のうまさ・・・中目黒"たい樹"〜

とんかつのうまさとは何だろう?この単純な疑問を自問自答した時にふと浮かんだ答えは「肉のうまさ」(当たり前過ぎですか?)でした。
 そうか「肉のうまさ」か・・しからばこの肉の旨さはどのように引き出せばよいのだろう?そこで思考は止まってしまいました。勿論、肉に衣を付けて「揚げる」という調理法もこの「肉の旨さ」を保つ一つの方法であります。
 しかし「保つ」と「引き出す」とは違います。その時「美味しい塩ならば、肉の味を引き出せるのでは」と思い(現在も当店では下味に粗塩は使っておりますが更に)特殊な塩と豚肉との相性を研究してみることにしました。

 そんな折り、テレビで「塩で食べさせるとんかつやさんをやっていた・・」と聞きつけ、早速足を運んでみたのがこの中目黒駅近くの線路際にある「黒豚とんかつ」の店でした。
 階段を上がった二階の小さな(18席の)店でしたが小綺麗で、肉は全て大分県産の(六白)黒豚を使っており、ランチ以外のアラカルトメニューではアンデスのローズソルト(岩塩)、沖縄の粟国の塩(海塩)、宮古島の雪塩(海塩)、室戸沖の海洋深層塩(海塩)の四種を用意していて(とんかつ用のソースは勧めずに)そのうち1種を料理と一緒に小皿で提供してくれます。
 この塩を付けながら言うまでもなく揚げたての脂身のあるロースカツを食べたのですが、最初の一口を口に入れた瞬間にかつて味わったことのない豚肉の「あまさ」「旨さ」を味わうことが出来ました。

*中目黒 たい樹 目黒区上目黒3-3-6 電話03-3760-3981 無休 黒豚ロースカツ定食(1,920円)

「中目黒 たい樹」のオフィシャルページはこちらをクリックして下さい
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第18号 –完–
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